日本には人的資源しかないのです。
今は亡き田中角栄も言っておられました。
日本を担う者を育てる人にお金を使うべきだと。
大学が多いのは確か。
でもね、日本には表に出ないだけで世界と対等に勝負している先生が沢山いらっしゃるわけです。そのような人物を海外に流出させてしまう危険があることを認識すべきだ。
学会に行く旅費ない・国立大などの教職員組合が窮状訴え
「授業で使うプリント代が払えない」「旅費がなくて学会に出られない」――。国公立の大学や高専の教職員でつくる全国大学高専教職員組合(全大教)は22日、運営費交付金を削減された国立大の窮状を訴え、教育研究費を拡充するよう求める声明を出した。
全大教によると、2004年の国立大法人化以降、交付金の削減が続き、07年度予算(計1兆2044億円)は、04年度に比べ371億円減った。講義の経費も不足気味となり、大学からは「図書館を改修できず蔵書が通路に平積み」「分析機器を買い替えられない」などの声が上がっているという。
全大教は「学生の教育にしわ寄せが出ており、基盤経費の充実を強く求める。研究のすそ野の土台が失われて学術は行き詰まる」と指摘する。
(2007年6月23日)日本経済新聞
色んな意見があるでしょう。
しかしながら実情を知らない方が多いので、批判のほうが多いのかもしれません。
はっきり言いまして、
私立の先生とは違い国立の先生は「薄給」です。
名誉職なだけです。
学会に行く旅費さえも出ないため、自腹で出している先生がほとんどです。
海外の学会に行く時なんか、かなり大変です。
おまけに土曜日も日曜日もなく働いています。
小生が通う大学の教授が、大学は夏休み長いから楽なんて聞くと、ぶちのめそうかと思います。
小生は父と遊んだ記憶はほとんどありません。
ほぼ365日休まず働いており、高熱が出ても這ってでも学校へ行っておりました。
最初の頃は蛍光灯一つ買うのも大変で、持ち出しでした。
母型の祖母がどれだけ出したことか。
官舎に住んでいたので、父を夕方くらいに迎えに行くのですが、二部の講義をしている姿が違う棟から見えたり、行ってももう少し仕事をしてから帰るから先に帰っててと言われ、何度も帰宅したのを今でも憶えています。
そんな時、いつも決まって帰宅は深夜でした。
家族で出掛ける際も必ず書きかけの論文を持ち、少しの時間も惜しんで読み直し、加筆訂正をしておりました。
今小生が見ているような、遊び呆けて年収が1千万を超えている名ばかりの教授なんか見ると反吐が出ます。医学部は知りませんが、国立大学の先生で1千万超えている人なんて何人居るのでしょう?まずいないでしょうね。
間違いなく、中学校の先生の方が稼いでいます。
いじめを放置し、責任逃れし、遊び呆けているような人間が、命を削り、全てを犠牲にして働いている人間よりも給料が上・・・やり切れないですね。
確かに国立大学の先生が全て父のような人物であるとは思いません。
遊んでいる人もいるでしょう。
しかしそれが全てではないのです。
今から国立大学がどんどんつぶされていく中、国は頭脳の流出を防ぐ必要があります。
頭脳の流出は脅威です。
実際、中国や韓国に破格の金額で厚遇され、居を海外に移した先生も多くありません。
いつから日本は目先の利益のみを追求するようになったのでしょう・・・