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独 玄奘訳「縁起経」の原点が発見される。

以前にも書きましたが、
小生は大学で「宗教学」なるものをとっております。

「宗教」それから歴史を見るってのは
また一興でして・・・


この講義がとても面白い。
そしてこの講義で習ったことを携えて、
行きつけのバーに来られる日本画の先生に、
もう一度違う角度からご教授頂く。

それをさも自分の知識かの如く、
いろんな人に話しまくって・・・
脳みその引き出しに詰め込むってことをしております(爆)

いやぁ、物覚えが悪いから、
人に話しまくんないと覚えられないんですよ(爆)

そんな小生の知的好奇心をくすぐるニュースがこれ!

バーミヤンの大仏から胎内経を発見
玄奘訳「縁起経」の原点
 【カブール=共同】アフガニスタン中部の世界遺産、バーミヤン遺跡で旧タリバン政権が破壊した東西2体の大仏立像のうち、東大仏の残骸(ざんがい)の中から6-7世紀の文字で書かれた「胎内経」とみられる経典の一部の経文が見つかった。専門家の解読から、7世紀にバーミヤンを訪れた中国の僧、玄奘三蔵が漢訳、日本にも伝わった「縁起経」の梵語(ぼんご=サンスクリット)原典に相当するものと判明。建立時に大仏内部に納められた可能性が高く、謎に包まれた大仏建立の経緯解明にもつながる第一級の発見だ。
 経文は、国連教育科学文化機関(ユネスコ)の協力機関、国際記念物遺跡会議(ICOMOS)のドイツ調査隊が発見。関係者を通じて仏教大の松田和信教授が解読した。仏像に納められた経文は日本などでも例があるが、アフガンで見つかったのは初めてという。経文の解析が進めば、バーミヤン研究の飛躍的な発展につながりそうだ。
 松田教授によると、経文は北インドからパキスタン、アフガンにまたがる地域で6-7世紀に使われた「ギルギット・バーミヤン第一型文字」で書かれていた。縁起経は、万物は永遠不滅ではないことを説く代表的な経典。仏教思想の根幹を表し、これを「縁起」という言葉で表現する。
 経文の内容は、ブッダが修行僧に対し「あなた方に縁起(の要点と詳細)を説明しよう。(それを聞いてしっかり)正しく(考えなさい)」などと説く冒頭部分だった。
 調査隊のエドムント・メルツル氏によると、経文は短冊状の樺の樹皮に書かれ、仏舎利(ブッダの遺骨)に見立てたと考えられる泥玉とともに、布に包まれた状態で見つかった。花の模様をあしらった円形の金属板も一緒に見つかったため、筒状の容器に入っていたとみられる。
 直径約1センチの指輪型の土でできた印章も見つかり、蛇と、耳のある鳥のような動物の彫刻が施されていた。特定の集団が使用していた図柄とも推測され、大仏を建立した寄進者を特定する手掛かりとなる可能性もある。
 経文は、東大仏の破壊で崩れ落ちた土砂の回収作業をしていた今年7月に見つかった。地面に積もった大仏の残骸の中に埋もれていたため、調査隊や専門家は大仏立像の内部に納められていたとみている。
 バーミヤン州当局によると、経文は現在、同州にあるアフガン政府の施設に保管されている。
 【経文の内容の一部】 発見された断片を基に、松田和信・仏教大教授が解読した経文の内容の一部は次の通り。(かっこ内は同教授による用語説明と欠落部分の補足)
 (このようにわたしは聞いた。)ある時、世尊(ブッダの尊称)は園(祇園精舎のこと)に(滞在していた)。その時、世尊は(修行僧たちに告げた。「修行僧たちよ、)あなた方に縁起(の要点と詳細)を説明しよう。(それを聞いてしっかり)正しく(考えなさい」)。世尊は… (共同)
 <胎内経>  仏像の内部(胎内)に納められた経文。日本では仏像に魂を入れる意味合いがあり、小仏像(胎内仏)のほか、建立の経緯、建立に込めた願いを記した文書(胎内文書)などを納めることがある。東大寺(奈良市)の南大門にある国宝・金剛力士像の「阿形(あぎょう)像」「吽形(うんぎょう)像」の胎内からも経典などが見つかっている。 (共同)
(2006年11月16日)中日新聞社

何の因果かわかりませんが・・・
「偶然と必然」なのか・・・

しかし、タリバンの破壊行為によって出てきた経典が、
「万物は永遠不滅ではない」と説いた「縁起経」であるとは、
なんとも皮肉な話しである。

ここで豆知識。
世界最古の創唱宗教であるゾロアスター教、
イギリスのロックバンド「クィーン」の
フレディ・マーキュリーが信仰していた。

※■インドではゾロアスター教は「パールシー教」と呼ばれる。
 ■ゾロアスター教は宇宙の法たる神(光明神)アフラ・マズダーを主神とし、アフラ・マズダーに従う善神スプンタ・マンユに代表される善の勢力と、アフラ・マズダーに背く悪神(暗黒神)アンラ・マンユに代表される悪の勢力の二つの原理により、世界は成立しているとする。このため、火や光を崇拝する。人間はみずからの自由意志で、善の側か悪の側かに立つことができる。両者の争いの果てに、最終的には善が勝利して、悪を滅ぼし、悪神の勢力は滅ぼされるという宇宙史的運命を主張した最初の宗教である。(wikipediaより)
 ■ゾロアスター教は「ザラスシュトラ」が唱えた。
 ■創唱宗教(そうしょうしゅうきょう)とは「創唱者(特別な力を持つ者)によって提唱された宗教」で、キリスト教やイスラム教がそれである。
 ■神祇信仰である「神道」は自然宗教と呼ばれている。
 ■仏教は釈尊(釈迦)が自身の悟りにより開眼しているため、創唱宗教にも自然宗教にも当てはまらない。
 ■現在では、キリスト教、イスラム教、仏教は世界宗教と呼ばれている。

なぜ、ゾロアスター教について書いたか?
それは、冒頭で書いた行きつけのバーに「ニーチェ」の本が置いてあったことを思い出したため。ニーチェは「ツァラトゥストラはかく語りき(Also sprach Zarathustra)」という本を執筆している。ツァラトゥストラとは、ザラスシュトラであるが、ゾロアスター教とは関係ない内容である。

ついでに、ニーチェの思想(哲学)は、ナチスのイデオロギーに利用されたが、これは曲解であり、ナチスに利用されたにすぎない。

ニーチェ好きなんですよね。
ニーチェの哲学に代表される「永劫回帰(えいごうかいき)」なんか、現実的で好きですね。永劫回帰を簡単に言いますと、恨みという負の感情であるルサンチマンによって突き動かされ、人間は生きていくということなんですが、ツァラトストラでは「ツァラトストラは自ら育てた闇に食われて死して逝く幻影を見る。 最高へは常に最深から。超人は神々の黄昏に力強く現れる。闇を知り、闇を破し、死してなお生への強い「然り」 を繰り返す。今、ここにある瞬間の己に強く頷く態度、それこそが超人への道であり、永劫回帰の根幹である。」と言っているんです。

話がだいぶ横道にそれてしまいました・・・

ついでに、小生はカルティエのトリニティを愛用しております。それも、小指に。理由はいたって簡単!小生が大好きな「ジャン・コクトー」が「レイモン・ラディゲ」に贈り、彼自身も愛用していたため。三連の意味は友情(ホワイト)、忠誠(イエロー)、愛情(ピンク)を表している。

話が・・・かなりそれた・・・

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